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奇跡の年

こんにちは!早いもので既に1月が終わり2月に入りました。

冬には寒い日が続く長野出身、ということで寒さに強いのでは?と
よく言われますが実は苦手なのです・・・!!
ただ雪化粧した山や森は幽玄の世界といった趣で美しく大好きです。
温かい部屋の中から冬の景色を眺めるのが一番素晴らしいのですが・・・!?



さて去年のショパン、シューマンに引き続き今年はリスト生誕200年ですね。
早速プログラムに取り入れて弾いています。

思えば1809年から1811年のたった3年の間にメンデルスゾーン、ショパン、
シューマン、そしてリストと偉大な芸術家が4人もこの世に出現しているのですよね・・・。
4人すべてが200年経った今でも忘れられずに愛されている、という
ある意味では「奇跡」のような3年間だったと思います。

そしてさらに驚き感動するのがこの4人の音楽はお互いに影響を受けながらも
すべて異なる個性を持っていて、「ロマン派」という括りではまとめられない、
ということです!



4人の中で、実はリストほど誤解を受けやすい作曲家はいないのでは、と
思っていました。
ショパンが、リストの演奏には舌を巻いたが彼の作品には見向きもしなかった、という
逸話も残っていますが、なるほどショパンのスタイルとは間逆といって良いほど
かけ離れています。

リストの作品というとまず思い浮かべるのが派手な装飾ですが、彼はなぜこのような
表現手段をとったのか、ということを考えたとき、とてもシンプルな一つの考えが
浮かびました。
それは「演奏が映えるように」ということではないか、と・・・。


演奏が映える、ということはそれを聞く方々に感動や興奮を与えられる、ということだと
思います。
ショパンの染み渡るような感動と違い、無条件で喜びを感じられる音楽・・・
ちょうどスポーツを観戦したときに味わう感動と同じような・・・

リストの音楽も表現方法は違えど人々を幸せにする力に溢れていると思います。



そして作品から感じることが一つあります・・・。
その屈強な外見とは異なり実は脆さを秘めている、ということ・・・

例えばショパンのノクターンとリストの「愛の夢」を比較してみますと
リストには甘い雰囲気の「恥じらい」のようなものが感じられるのに対して
ショパンのノクターンには途中で何の躊躇いもなく嵐が降り注いできたりします。

ショパンは作品によく感傷的な旋律を登場させますがそれは弱さではなく
反対に何故か現実を思い起こさせます・・・。
実はソフトに見えるショパンのほうが芯が通っていてリストは人間的な面を
曝け出している、ということなのかもしれません。



作品を勉強するほど新たな一面が見える偉大な作曲家の作品・・・
本当に興味深いです。

一日 - -
ショパン生誕200年も残りわずか・・・

2010年も残りわずかになりましたが皆さまいかがお過ごしですか・・・?

表参道のイルミネーション、昨日今年初めて見ました。
それにしても人、人、人・・・!!
ホリデーシーズンならではの賑やかさで気持ちも華やかになります。

ポーランドは既にクリスマス休暇、でしょうか・・・?
家族揃って静かに食事をしたりプレゼントを交換したり、というクリスマスも
とても素敵でした。
一度ポーランドの方のお宅に呼んで頂いたことがあるのですが、
その時のメニューは・・・


卵と野菜のゼリー寄せ
さまざまな茸のコンソメスープ
鯉の揚げ物
フルーツケーキ


どの料理もとても心がこもった温かいものでした。
(クリスマスには鯉をよく食べます!)
その後でクリスマスキャロル(ポーランドではコレンディと言っています)を
家族で歌って・・・。
その中にどこかで聞いたことのある旋律があったのですが、それはショパンの
スケルツォ第1番の中間部に現れるあの旋律でした。
「Lulajze Jezuniu」という曲ですが、ショパンが生きていた時代に
既に存在していたと思うと感動しますよね・・・。


そんなクリスマスが過ぎると今年も終わります。
僕にとってこの1年は大好きなショパン生誕200年、初めてのレコーディングなど
思い出深い年となりました。
そして千葉や富山、新潟、栃木、佐賀など初めて弾かせていただいた場所も多く、
その度に聴いてくださる皆さまから温かいパワーをいただいて今大きな幸せを
感じています・・・。
本当にありがとうございます!


それでは皆さま
Wesolych Swiat i Szczesliwego Nowego Roku!!
(Merry Christmas and a Happy New Year!!)



今年最後のイベントでした!タワーレコードにて↓



一日 - -
葬送と幻想 

ショパンが遺してくれた作品の数々・・・その中でも

「葬送ソナタ」
「幻想ポロネーズ」

この2つは僕にとってある意味でかけがえのない作品でした。


今週は仙南・えずこホールと東京・トッパンホールで
この2つの作品を含むプログラムの演奏会をさせていただきました。



この2つの作品を始め、ショパンが伝えてくれるもの・・・
それはやはり希望、なのだと思いました。

一つ前の「メッセージ」にてポロネーズ第5番と幻想ポロネーズの
終わり方には共通するものがある、と書かせていただきましたが、
幻想ポロネーズの最後の音に触れた後第5番のポロネーズの
最後の音に直面すると、確かに5番の音は悲しい怒りの音なのですが、
それによって逆に平和を想う心が顔を出す、という不思議な
感覚を味わいました。

葬送ソナタも、あれほど悲痛で恐ろしいほどに現実的なのに
あの最も痛ましい第4楽章でショパンが私達を救ってくれるような、そんな
気持ちになりました。

幻想ポロネーズも、喜びが爆発するのは最後のほんの少々で、
それまではずっと涙を流しているような、そんな感まであるにもかかわらず
だからこそその中に垣間見える一瞬の幸せがどれほど有難いものか
教えてくれるようです・・・。


えずこホール、トッパンホールで多くの方に温かく見守っていただきながら
これらの作品を演奏させていただけましたこと、心から幸せに思っております。
本当にありがとうございます。

演奏会を終えて - -
「みんなの」ショパン

ヨーロッパでは夏時間が終了したそうで、そろそろ本格的な冬が近づいています。
ワルシャワに住んでいたころ、切り替えの日は1時間多く眠れる!と
喜んでいた思い出が・・・(笑)

さて、先週の日曜日は素晴らしい番組に参加させていただきました。

NHK BS-hi 「みんなのショパン」





番組に参加させていただいて、「みんなの」という言葉がいかに真実味を
帯びているか分かった気がいたしました・・・。



僕は普段ショパンに「クラシック音楽」という面から向き合っていますが
そのショパンの音楽がジャズや日本の歌舞伎と出会うとこんなにも
魅力的になるなんて・・・!!


また番組に「昔先生が弾いてくださった幻想即興曲をもう一度聴きたい」と
いう方のエピソードが紹介されていましたが、その何年ものブランクを、
時空を飛び越えてしまう音楽、そして音楽をつむぎ出す方のお気持ち・・・

このようなことを考えたとき、ショパンの音楽に込められた「人を救う力」に
改めて感銘を受けました・・・。


実は僕も幻想即興曲は幼い頃からの憧れでした。
この曲をきっかけにショパンの世界に惹き込まれた・・・と言っても過言では
ありません。
元は公開されるはずではなかった作品、
でもこうして世に出て人々に愛されている事実を鑑みますと
やはり出るべくして出た作品、という気がいたします。



今年はショパンの作品に囲まれて、その偉大さに圧倒されながらも
幸せな日々を過ごしておりますが、その今年の集大成として
今月、リサイタルをさせていただきます!


11月18日(木) 19:00 宮城・えずこホール

11月20日(土) 15:00 東京・トッパンホール


プログラムは大好きなマズルカやノクターンのほか、節目に必ず
取り組んでまいりました葬送ソナタ、舟歌、そして
ショパンその人がすべて詰まった特別な作品、
「幻想ポロネーズ」となっております。

後半は「ポロネーズ第5番」で始まり「幻想ポロネーズ」で終わりますが、
この2つの作品には最後、突如最強音で終わるという共通点があります。

これら2つの音に込められたショパンの想い、願い、そして希望を
お伝えできますよう、全身全霊で臨みたいと思っています・・・。

一日 - -
秋直前の高原

先週の日曜日は長野県の木曽文化公園・文化ホールにて演奏してまいりました。

僕は長野県長野市出身なのですが、木曽に伺ったのは初めてで・・・!
長野県は南北に広く、木曽からは長野市へも名古屋市へもちょうど
同じ距離なのだそうです。

そんな中迎えてくれたのが・・・



この看板!!



ご覧になれますでしょうか・・・?
コンサートの案内が交差点の真ん中の看板に・・・(顔写真付き!)
とても幸せな気持ちになりました。


リハーサルをしていて感じるのはホールに使われているヒノキの匂い・・・。
ホールの中でも高原の空気を吸っているようでした。

今回は革命やワルツ、そして葬送ソナタと英雄ポロネーズなど、
大作・小品を組み合わせたプログラムになりましたが、
改めてショパンという人の存在が尊く感じられました。
雨だれなどはホールと特に相性がよく、ホールもピアノも生きているのだなと
思いながら演奏していました。


前日からお付き合いくださった(!)小谷さんと原さんと

初めてお世話になったにもかかわらず本当に温かく迎えてくださって
素晴らしい滞在となりました。
ありがとうございます。


館長さまと3人で!

今回は特にご家族で来てくださった方が多く、その和やかで温かい雰囲気の中
ショパンを演奏でき心から幸せに思いました・・・。
本当にありがとうございます。


次は10月8日、ティアラこうとうにて演奏させていただきます。

前半はショパンを描いた映画「別れの曲」が上映されます。
「アマデウス」もそうですが、伝記の中にしか登場しない作曲家が
映画の中では一人の悩める人間として登場する面白さがあり、
彼らが身近に感じられますよね。

ぜひお聞きいただければ、と思っております。

演奏会を終えて - -
ショパンとチェロ・・・
今年はショパン生誕200年ということで今まで以上に彼の作品に親しんでおります!
そしてこの度、水谷川優子さんとショパンのチェロ曲を演奏させていただきました。


まず9月12日に新潟・だいしホールにてショパンの最後の大作、チェロソナタを・・・

この曲は実は長く僕の憧れの作品でした。
初めてチェロソナタを知ったのはポーランドで室内楽のレッスンを受けた時・・・。

音楽は紛れもなくショパンその人のものなのですが、既に彼の手から離れている、と
言いましょうか、地球だけではなく宇宙空間に馴染んでしまっている印象を受けました。


本当に不思議です。

この感覚は舟歌でも味わっていました。


チェロとピアノが音の渦の中で歌っている・・・この素晴らしい曲をぜひ一生
勉強してゆきたい、と思いました。


  

そして昨日は横浜・サンハートにてオール・ショパンプログラムを演奏させて
いただきました!

この日のプログラムには幻想ポロネーズ、英雄ポロネーズ、そしてチェロとピアノのための
序奏と華麗なポロネーズの3曲ものポロネーズが偶然にも並びました。

ショパンは同じジャンルの作品を様々な年代において作曲していますので、その時の
移ろう彼の心情がよく分かりますが、これらのポロネーズにもすべて独特の色彩が
あって・・・。


ポーランドでは英雄ポロネーズをまるで第二の国歌のように大切にしていたことを
思い出します。




そして水谷川さんとのポロネーズ・・・!

チェロパートとピアノパートが交互にメロディーを奏でるようになっていますが、
チェロとの掛け合いが本当に楽しくて・・・!!


ショパンがまだ19歳のときに作曲したと言われる作品ですが、この曲から僕も
たくさんの幸せをいただきました。

 

お忙しい中演奏会にお越しくださいました皆さま、本当にありがとうございます!

そして共演してくださった水谷川さん・・・素晴らしい時間をご一緒させていただいて
本当に幸せでした。ありがとうございます。



新潟での1コマ・・・




この後新潟の美味しいものをいただいてまいりました!

幸せな気持ちで帰宅・・・。

その土地ならではの食材、お酒といった言葉に非常に弱いのです・・・。




演奏会を終えて - -
8月・・・最終日
もう明日から9月・・・のはずがまだまだ秋の気配には程遠いですよね・・・。

本日は東京のホテルで弾かせていただきました!



すっかりくつろいでおりますが・・・

演奏前の様子です・・・。

となりにあるタオル、実はこの中には凍らせた水のボトルが入っています。

演奏中いつも暑くなるのでこれが欠かせません!

一日 - -
デビューアルバム発売記念 コンサート
 梅雨も明けて猛暑が続いておりますが皆さまいかがお過ごしでしょうか・・・?
実は雨が好きなので夕立が来ないかと毎日待っているのですが!

さて、来る8月3日(火)19時より、銀座の山野楽器にてデビューアルバム発売記念
コンサートをさせていただくことになりました。
詳細はこちらのページにございます↓

http://www.yamano-music.co.jp/docs/event/index_honten.html

当日はショパン:ワルツ集のCDからワルツ数曲と舟歌、そして先日録音してまいりました
ノクターンの中から1曲演奏させていただく予定です。
暑さも少し和らぐ夏の宵、どうぞお越し下さい!
演奏会のお知らせ - -
レコーディング終了!
皆さまこんにちは。山本貴志です。
「ショパン:ノクターン集」のレコーディングを終えて自宅に戻ってまいりました。
山形に滞在しておりましたが、空気も水も澄んでいて、雄大な山に囲まれ
素晴らしい環境のなか過ごすことができました。
そして録音後は毎日食事に出かけたのですが、これがまた美味しい!
(美味しいものをいただくと心と体に力がみなぎってきます・・・笑)
 
前回のワルツ集では、体から生まれるリズムと躍動を感じながら
録音を進めてゆきましたが、今回はまるで違った心で臨みました。
ノクターンを数多く遺してくれたショパンですが、それと同時に
落ち着いた、濃やかな曲ばかりのノクターンだけでプログラムを構成する、
という難しさも実感いたしました。
ただ、何度か弾いている間に、ノクターンの「美しさ」にも様々な表情と意味が
込められている、ということを学ばせていただいた気がいたします。
 
「繊細優雅な美しさ」
「哀愁が漂う美しさ」
「儚い美しさ」
「悲しい美しさ」
「凛とした美しさ」
 
きっとこの美しさはショパンその人の美しさだと思います・・・。
どんなに物悲しい曲であっても聞き終わると幸せな気持ちにさせてくれる・・・
それがショパンの作品なのかもしれない・・・とそんなことを感じていました。
 
今回お世話になりました山形のホールの皆さま、プロデューサーの浅野さま、
ディレクターの松田さま、調律の齊藤さま。
素晴らしい環境とお力添えの中、レコーディングを無事に終えることが出来ました。
本当にありがとうございます。
 
そしていつも演奏会にお越しくださり応援してくださっている皆さま、
本当にありがたく幸せに思っております。
ワルツに引き続きノクターンをお聞きいただけるのを今から心待ちに
しております! 
メディア情報 - -
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